一般社団法人日本機械学会関西学生会では,「子供たちが機械工学に関する展示物に触れ,自分の手で工作を行うことで,機械工学に興味を持ってもらうとと
もに,モノづくりの楽しさを知ってもらう」という趣旨のもと,平成25年11月16日(土),17日(日)の2日間に渡り神戸市立青少年科学に於いて,
「メカライフの世界」展を開催致しました.開催にあたり,かがくかんニュース(科学館情報誌)への開催案内の掲載,神戸市内小学校(167校)へのビラ配
布および,神戸市内の図書館,こべっこらんどや灘浜サイエンススクエアへのビラ設置などを行った結果,当日は,神戸マラソン(17日)が開催されていたに
も関わらず,保護者の方を含め734名(1日目367名,2日目367名)の方にご来場いただきました.
会場には展示コーナーおよび工作コーナーを設置いたしました.展示コーナーでは,昨年度に引き続き,フォーミュラカー,クレーンゲームやダイラタント流
体などに加え,新しくジャイロモノレール,ヒートパイプや壁面移動ロボットといった展示物を展示いたしました.計13点の展示物はいずれにおいても盛況で
した.中でも特にダイラタント流体やクレーンゲームなど実際に触れることのできるもの,あるいは操縦が体験できるものに加え,ヒートパイプや熱音響オルガ
ンなどの原理の難しいものを分かり易く説明していたものが子供達に人気がありました.
また,工作コーナーでは無料工作コーナーと有料工作コーナーを昨年度と同様に設置いたしました.無料工作コーナーでは,風船カー,水玉君,ストローグラ
イダーおよびジャンピングパラシュートの4種類の工作物を,有料工作コーナーでは,モータを使用したぶるぶるカメさんを用意いたしました.さらに,工作
コーナー付近に,工作終了後に子供達が自分好みの装飾をすることのできる装飾コーナーと自分の作成したものを実際に遊ぶことのできる遊びコーナーを併設す
ることにより,いずれの工作物も非常に盛況でした.中でも特に,ストローグライダーとぶるぶるカメさんは非常に人気があり,遊びコーナーにおける子供達の
口からは「どうしたら遠くまで飛ばせるのだろうか」や「どうやったら真直ぐ進ませることができるのだろうか」と言った声を多数聞くことができました.自ら
不思議に思うことや問題点を発見し,創意工夫を繰り返す子供達の姿勢を見て,自分も見習わなければならないと感じる一方で,頼もしく感じました.前述した
通り,工作コーナーは共に盛況で混雑時には多くの方に順番を待っていただかなければならなかったのですが,昨年度の反省を踏まえ,予約表の作成や工作ごと
の製作時間などを事前把握することで待ち時間の管理をしたところ,お客様に不快な思いをさせることなく工作を行っていただくことができ非常によかったと考
えております.
ご来場いただいた保護者の方々および子供達からは,アンケートを通じて「工作がとても楽しかった」,「興味を持つことができた」などの感想をいただき,
今年度の「機械工学に興味を持ってもらうとともに,モノづくりの楽しさを知ってもらう」という趣旨に沿う活動になったのではないかと考えています.また,
アンケート結果からだけではなく私自身会場内の雰囲気から,子供達よりも保護者の方々が展示物や工作物に興味津々であったように感じました.その一方で,
広報手段の改善を求める声が多数あり,来年度に活かさなければならないと考えるとともに,次期学生委員には,今回の反省点を踏まえ,来年度は今年度以上に
よりよいものになるように改善してくれると期待しています.
本行事を通じて普段接することの少ない子供達と接し,学生委員一同は貴重な体験を得ることができました.また,準備段階における各役割をはじめとする
様々な方との連携を通じて企画進行の大変さ,仲間の大切さなど社会に出る一歩前の身としてこれからの人生に活かすことのできる経験をすることができたと考
えています.
最後になりましたが,今年度の「メカライフの世界」展を開催するにあたり,多大なるご協力をいただきました神戸市立青少年科学館のスタッフの方々,学生
会幹事の方々,顧問・副顧問の先生方,学生委員の方々,展示コーナーのアルバイトの方々,そして,日本機械学会関西支部様に深く感謝いたします.
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