社)日本機械学会関西学生会では,平成22年11月20日(土),21日(日)の2日間に渡り,「メカライフの世界」展を神戸市立青少年科学館に於いて開
催しました.本行事は,子供達に機械工学に基礎を置く物理現象や実験装置,試作品に触れて楽しんでもらうために,毎年学生会が主体となって行っているもの
です.本年度参加いただいた来場者は親子を含め,2日間で延べ703名(初日226名,2日目477名)にも達し,大変盛況な行事になりました.開催初日
には科学館来館者1000万人達成記念式典が催されたこともあって,式典に出席しておられた矢田立郎神戸市長が視察に来られ,大学生の説明に聞き入ってお
られました.
開催期間中は,毎年恒例となっているフォーミュラーカーの展示に加え,サッカーロボット,レスキューロボット,犬型ロボットの展示およびデモ,エンジン
カットモデルの展示,ホバークラフトの乗車体験等の様々なブースを設け,普段の生活では体験することのできない「メカライフ」を経験してもらえたと思いま
す.特に神戸高専が出展したサッカーロボットは世界大会で優勝した実績があり,子供達は自動でボールを追いかけるロボットに驚きながら目を丸くして見入っ
ていました.またフォーミュラーカーは例年,大阪大学のみが出展していましたが,本年度は大阪府立大学からも出展があり計2台を展示しました.これらの
フォーミュラーカーは全て学生によって手作りされたレーシングカーです.普段乗ることのできないレーシングカーに子供達は興味津々で,本物のレーサーに
なったかのようにハンドルを握っていました.
また,毎年恒例の工作体験コーナーは本年度も大盛況となり,ほぼフル稼働でした.本年度はミニ四駆,紙飛行機,紙トンボそして霧吹きの4種類の工作コー
ナーを用意しました.いずれの工作物も作ってすぐにその場で遊べるということから,常に順番待ちの状態が続く盛況振りでした.その中でも特に人気だったの
はミニ四駆と紙飛行機の工作でした.子供達自身が作ったマシン同士によるタイムトライアル,どの紙飛行機が良く飛ぶかを競い合う等,とても楽しそうでし
た.その中で子供達の口からは「どうしたら早く走らせられるだろう」,「どうやったら遠くまで飛ばせるだろう」と言う声が常に発せられていました.自ら問
題点を考えて創意工夫を繰り返す子供達の姿を見て,世界の将来を担う技術者を目指す我々が忘れてはならない姿勢を,子供達が改めて思い出させてくれたよう
に感じました.また保護者の方々からは「子供が工作に取り組む姿を見て感激した」という声が多数聞かれ,子供の成長した姿を満足そうに眺めておられまし
た.大人子供関係なく,参加者の皆さんにとってきっと良い思い出になったのではないかと思います.
関西学生会委員一同は,平素の行事に加え,社会に対して貢献できる活動を通して貴重な経験を得ることができました.来年度も一層素晴らしい「メカライフ
の世界」展が開催されるものと期待しており,この活動が社会貢献のみならず学生会自身の発展につながっていくものと信じています.
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