日本機械学会関西支部

 


平成17年度「メカライフの世界」展を終えて
                 (平成171126日〜27
大阪工業大学 修士1年 高木 俊明

 近年、わが国では青少年の理工系離れが問題視されています。この主な原因として、机上の理論の暗記や学習のみで、実際に「モノ」に触ることや、実験を通して物理や化学の現象を体験する機会が少ないことなどが考えられます。そこで、小・中学生を対象に、各大学から持ち寄った様々な実験装置や機械に触れる事を通して、物理現象の実演や体験をしてもらい、『理工学に関心を持ってもらうこと』と、工学の基本となる『ものづくり』を体験し、ものを作り上げることの喜びを体感してもらう事を目的に「メカライフの世界」展を開催し、今年で12回目を迎えました。
 「メカライフの世界」展の計画は、4月から毎月一回開催されている運営委員会で、各大学にそれぞれの役割分担を割り当てて進めてきました。計画を進める際、学生委員の方々の中には、昨年度のイベント経験者も私を含め何名かおりましたので、皆様のお力を貸していただきながら運営を行って参りました。準備や引継ぎを始めるのに手間取った昨年の反省を活かし、早い段階から準備を始めたので余裕をもって取り組めましたが、細かい部分の引継ぎがうまくいかず多少の不安を残したまま当日を迎えました。
 開催日は1126日(土)、27日(日)の連休を利用し、開催場所は昨年度もお世話になった大阪市立科学館のスペースをお借りしました。出展物は、形状記憶合金や電気集塵機といった小・中学生が興味を持ち、原理がわかりやすい機器を各大学から出展していただきました。また、昨年度に続き、工作コーナーを開き、来場者の方々に簡単な工作を通して、ものづくりの楽しさを実感していただけるよう、プロペラカーなどの工作を体験していただきました。開催期間中は、昨年を大幅に上回る約1000名の方々に来場していただきました。小・中学生だけでなく保護者の方も展示物を熱心に見ていただき、また、積極的に質問してくださりとても充実した二日間でした。
 配布したアンケートにも多くの方が記入してくださり、来場者の方々から貴重な意見を伺うことができました。アンケートの内容の中には、やってよかったと思えるものも多くありましたが、中には改善点を指摘する厳しい意見もありました。これらの貴重な意見と準備を行っていくうえで得た反省点を一つ一つ改善し、今後の「メカライフの世界」展がさらに発展することを願っております。
 「メカライフの世界展を成功させる」という一つの目標に向かって他大学の運営委員の方と協力しながら企画・運営し、「メカライフの世界」展を開催することができたことは、今後の学生生活、社会生活において貴重な経験になると思います。
 最後になりましたが、学生会担当幹事の先生方、委員長をはじめとする各大学の運営委員の方々、大阪市立科学館のスタッフの方々、日本機械学会関西支部などの多くの方々の御協力により、「メカライフの世界」展を無事に開催することができました。この場をお借りして御礼申し上げます。



【INDEX】【HOME】


関西支部ホームページ