一般社団法人 日本機械学会関西支部

関西支部シニア会会長挨拶

2022.3.30公開

第17期(2022年度)会長 古池治孝

 日本機械学会関西支部シニア会は今期で17年目を迎えます。これまでの歴代会長はじめ関係者のシニア会発展へのご尽力に感謝申しあげます。

 シニア会とは、機械に関連した技術や製造にかかわってきた同好のシニアが気楽に集まり、親睦を深め、社会貢献や自己研鑽ができる場であります。

 ところが、新型コロナウイルス禍が始まって、2年間苦しい思いで活動してきました。そしてあと半年で先が見えてきたような時期、私たちの周りはウクライナの問題を語らずにいられない状況にもなっています。

 シニア会は、本来、私たちが集って対面してこそ生まれる独特の空気感を大事にして活動しなければならないと考えます。この空気感はリモートの対応ではどうにもならないものです。コロナ禍以来、3年目の今年も、苦しい状況が続きますが、これを何とかしのいで、来るべき通常の活動を続ける、今期はそういう1年となるでしょう

 本年度、当面はリモートでの活動を主として、運営委員会を開催し、社会貢献活動として、大学、高専への非常勤講師の紹介や学生会との交流、卒業研究発表会へのコメンテータの派遣を行います。企業への技術支援および教育は、材力・強度および振動・騒音に引き続き、潤滑、熱・流体、機械加工のカリキュラムを充実させ、今後の実施に備えます。これまでに扱ったシニアの資料に対しては、Web掲載して集積し、一般に周知するよう努めます。また、支部と協調して、機械学会会員に有益な講習会など引続き検討します。

 好評を得ている親と子の理科工作教室では、いままでに累計6,500名を超える児童が参加し、その活動は高く評価され、理科離れ防止に貢献しています。2年間実施できなかった教室開催についても、本年度内に教室が再開できるよう準備を怠りなく進めていきます。

 それでも、早い機会にこれまで通りの活動が再開できることを期して、会員の親睦、情報交流活動で、特徴ある技術を有する企業の見学会や機械・産業遺産ツアー、バスによる研修キャラバンの再開を実施する予定です。企業のものづくりの現場にシニアを誘い、企業への助言や討論はどちらにとっても興味深いものとなるでしょう。また、情報交流サロンは、会員の経験に基づいた話題提供と議論によりシニアの親睦を深めます。これまで、リモートで実施してきましたが、機会をとらえて対面での活動を再開します。

 さらに、本年度、推進したい活動が、シニア会ホームページの充実です。昨年度から検討してきましたが、本年度に完成させ、シニア会の活動を一般にも広く知らせていけるようにします。

 なお、現在、機械学会の全ての支部にシニア会が組織され、「シニア会連絡会議」が開催され、会長が出席することになっています。関西支部シニア会はそのリーダーとして、支部シニア会間の交流を推進していきます。また、私たちシニア会の活動は、関西支部においても、支部長の言葉にもありますように高く評価されています。支部、学生、シニアと世代間のシームレス活動に寄与していきたいと思います。

 本年度、コロナ禍を何とかしのいで、シニアにとって有意義となる活動を続けます。シニア会員と関連の皆様方のご理解とご協力を切にお願いいたします。

 なお、シニア会も発足以来すでに10数年たちました。シニア会といえども、若返りが必要です。活力をお持ちのシニアの入会を歓迎します。運営委員会も新しい委員を迎え、新陳代謝をはかっています。シニアの皆さん方も、ご自分の経験、知識、技術を生かしつつお互いの親睦を深め、楽しみながら自己研鑽や社会貢献に参加されますことを願っています。

以上