一般社団法人 日本機械学会関西支部

新型コロナウイルス禍における関西支部シニア会の運営

第15期(2020年度)会長 藤田勝久

 日本機械学会関西支部シニア会は、2006年4月に他支部に先駆けて設立され、今期で15年目を迎えることができました。これまでの会の発展に尽くしてこられた歴代会長はじめ関係者のご尽力の賜物であると感謝申しあげます。

 今期は、15期のシニア会スタートにあたりシニア会会長の就任挨拶をいたしましたが、その後、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的感染はとどまることのない世界的拡大を示し、常に死との隣り合わせの未曾有の大惨事が続いています。我が国においても、4月中旬に日本全国に緊急事態宣言を発せられ、新型コロナウイルスに翻弄される毎日となっています。

 日本機械学会本部、関西支部におかれましては、計画していた本年度の諸行事を順次中止、または延期をされています。関西支部シニア会の活動も、何とか少しでも所期の目的を達成出来ないかと努力いたしておりますが、急速な感染拡大に追い立てられて、シニア会の諸活動は、次第に中止、延期に追い込まれてきています。ここで、シニア会活動の現状と今後の運営をお伝えするため、以下、報告をさせていただきます。

 すでに、シニア会総会は皆様方にお計らい致しましたように三密を避けてメールで行い、何とか皆様方のご参加とご審議を得ることが出来ました。また、シニア会の今期の活動の第1回運営委員会もメールのやりとりで乗り切りました。

 好評を得ている親と子の理科工作教室では、いままでに累計6,500名を超える児童が参加し、その活動は高く評価され、理科離れ防止に寄与しています。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、三密を回避することと講義をしていただく高齢のシニア会員の安全を守るために、今期の理科工作教室の活動は残念ながら中止せざるを得なくなりました。また、これに伴い日本機械学会の8月7日の「機械の日」のイベントに理科工作教室が協力することになっていた件も残念ながら中止せざるを得なくなりました。

 企業への技術支援および教育は、企業内技術教育ではいままでの材力・強度および振動・騒音については引き続き実施し、5月から実施予定でありましたが、10月以降に延期し、9月時点で再判断することにしています。また、熱・流体、潤滑、機械加工についての企業内教育については引き続きいかに実施するかを時期を延期しながら進めます。また、機械工学における基礎を学び直すための基礎講座講習会を関西支部との連携の下に実施することも、引き続き時期を延期しながら検討する予定です。さらに、大学、高専への非常勤講師の派遣や学生会との交流、卒業研究発表会へのコメンテータの派遣も同様に引き続き相手先に合わせてできる限り支援を行う予定です。

 また、情報交流サロンは、会員の経験に基づいた話題提供と議論によりシニアの親交を推し進めますが、6月4日開催予定は延期としました。特徴ある技術をもつ企業の見学会や機械・産業遺産ツアー等を順次延期を伴いながら実施する予定です。

 シニア会は、高齢などで退会する人もおられるが、入会される方も同程度おられ、会員数も発足当時の2倍近い200名強となりました。一致団結して、新型コロナウイルスによる一時的な停滞は、シニア会の次の発展に向けてエネルギーを蓄える期間ととらえ運営して参る所存です。

 最後になりましたが、各位におかれましては、くれぐれも感染に気をつけられ、ご自愛されることをお願い申し上げます。

以上