一般社団法人 日本機械学会関西支部

(社)日本機械学会関西支部

第637回見学会参加記録

 日時: 2010年11月12日(金)
 見学先: (株)ハイドロエッジ 、 自転車博物館
 参加人数: 37名(正員19名、特別員1名、学生員12名、一般学生2名、幹事1名、事務局2名)

 当日は天候に恵まれ、昼過ぎにバスで大阪駅を出発し、堺市西区の(株)ハイドロエッジに到着しました。(株)ハイドロエッジは、岩谷産業(株)(50%)、関西電力(39%)、堺LNG(株)(10.2)の出資会社からなる液体水素、圧縮水素、液体窒素、液体酸素、液化アルゴンの製造および販売メーカーであり、平成16年4月に設立されました。特に液体水素製造量としては国内トップの製造能力を誇り、種子島で打ち上げられるH2ロケットの液体水素はここで作られます。
 まず、平社長((株)ハイドロエッジ)、繁森部長(岩谷産業(株))からご挨拶と工場の沿革説明があり、次に水素エネルギー製造、利用に関連するビデオ上映がありました。 近い将来、水素エネルギー社会の到来を予感しました。全員で液体窒素、液体酸素、液化アルゴンなどのタンクを背景に記念写真を撮影した後、いよいよ見学へ。LNGの冷熱を利用して、空気から窒素、酸素、アルゴンを分離/製造し、更にそこで生産される液化窒素の冷熱を利用して原材料である天然ガスから水蒸気改質して水素ガスから液化水素が誕生する画期的な製造設備を見学することが出来ました。 このような2つのプロセスを組み合わせて水素を液化するのはわが国で初めてとのことです。 なお、原材料の天然ガスを供給する堺LNG(株)、各種ガスを消費する各社が隣接しており、計画的に建設されたことも印象的でした。
 見学後に会議室に戻ると、各人の座席に記念写真が既に配布されており、各人が驚きと感謝の気持ちで一杯になりました。
 見学参加者からは多くの質問が出ましたが、平社長、繁森部長はじめとした方々に丁寧かつ親切に応答して頂きました。
 次に、(株)ハイドロエッジから程近い仁徳天皇陵に隣接する自転車博物館に足を運びました。自転車部品メーカーの(株)シマノが設立した日本で唯一の自転車博物館です。まず、自転車の誕生と歩みのビデオ上映があり、ペダルが無く地面をけって走った木製の自転車や“だるま者”と呼ばれたオーディナリーのレース風景、迫力満点の転倒シーン、そんな危なっかしい自転車が次第に安全・快適な形へと進化してゆく様子を楽しむことが出来ました。また、世界各地から収集したクラシック自転車が数多く展示されておりましたが、昭和初期のレトロな自転車を見た時には、懐かしい気持ちになりました。
 最後になりましたが、今回の見学を快く受入れて下さり、懇切丁寧に案内・説明いただきました(株)ハイドロエッジ、岩谷産業(株)ならびに自転車博物館の関係者の方々に心から感謝申し上げます。


   日本機械学会 関西支部 企画幹事
   岩崎 英和(川崎重工業(株))