一般社団法人 日本機械学会関西支部

(社)日本機械学会関西支部

 第636回見学会参加記録

 
 日時: 2010年5月14日(金)13:30~16:45
 見学先: 住友金属工業株式会社 交通産機品カンパニー 製鋼所
 参加人数: 45名(正員31名、学生員5名、一般4名、一般学生2名、幹事2名、事務局1名)

【工場概要】
住友金属工業株式会社 交通産機品カンパニー 製鋼所は、住友金属工業発祥の地であり、1901年住友鋳鋼場として開所、110年近い歴史を誇る工場です。1920年には鉄道車両用部品の製造を開始し、以来、新幹線をはじめとする鉄道用の車輪・車軸や台車、自動車エンジンに使用されるクランクシャフト等を製造されています。

【講演】
当日は、最初に当製鋼所の紹介DVDを視聴、住友金属工業および製鋼所の概要紹介をいただきました。続いて、仲田副所長より交通産機品カンパニーの概要説明のあと、鉄道車両部品、自動車・建設機械部品についてのご講演をいただきました。主力製品で国内シェアNO.1である鉄道車両用車輪、車軸や台車について、設計における作りこみ事例、車輪の品質、乗り心地と台車技術、騒音を減少させるための技術等について詳しくご紹介いただきました。車輪の使われ方についてのお話も聴く事ができ、普段は見過ごしがちな電車の台車や車輪について、興味深く聴く事ができました。

【工場見学】
講演後、2班に分かれて工場の生産ラインを見学しました。1,300℃近くまで加熱されたビレットを数分でクランクシャフトに成形する世界最大級の16,000t高速鍛造プレスや鉄道用台車の組立ライン、不純物や巣などの欠陥が世界一少ないと言われる鉄道用車輪の圧延工程を見せていただきました。参加者からも熱心な質問が相次ぎ、見学予定時間をオーバーするほどでした。見学の最後(第2班は最初)に、『はがね歴史記念館』を案内いただき、住友金属工業の歴史と技術についての貴重な資料を見ることができました。

【謝辞】
最後になりましたが、貴重なご講演をいただいた仲田副所長様、当見学会の受け入れと当日の進行を担当いただいた平松様、秋田様、生産ライン見学時にご説明をいただいた三橋様、中居様ほか、お世話になりました住友金属工業の皆様に心より感謝申し上げます。


   日本機械学会関西支部 企画幹事
   明橋武博((株)クリエイティブテクノソリューション)