一般社団法人 日本機械学会関西支部

第393回講習会
「熱応力による変形・破壊の評価方法と対策事例」

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  2024.7.31公開
日 時
2024年10月 23日(水) 9:20~17:00
24日(木) 9:20~17:00
会 場 オンライン(Webexを利用)
趣 旨  熱応力は,運転によって温度上昇する機器や,溶接プロセスなどさまざまな場合で問題になります.昨今,大型プラントから電子機器にいたるまで,機能要求やエネルギー効率の点から,熱応力による負荷は増加・過酷化の傾向にあります.高温で使用される構造物では,クリープ損傷や疲労損傷が生じ,寿命予測が必要です.溶接や熱処理では熱応力に加えて変態応力も発生し,設計上の問題となります.電子機器では,小型化に伴い発熱密度・局所熱応力が増大し,故障や誤動作の原因になります.本講習会では,熱応力や溶接変形の計算・シミュレーション技術ならびに損傷評価の理論を基礎から解説し,さらに耐熱・耐環境コーティング技術についても解説します.加えて,各産業界における種々の評価および対策事例を具体的に説明します.若手技術者,研究者はもとより,既にこの分野に取り組まれている中堅技術者の方々にも大変有益な内容となっておりますので,ぜひご参加ください.
キーワード 熱応力,熱変形,残留応力,高温疲労,熱疲労,高温クリープ,破損,数値シミュレーション,寿命評価,溶接,熱処理,変態,耐熱,コーティング,構造材料,高温機器,電子部品
題目・内容・講師
時間 題目 内容 講師
第1日目:10月23日(水)
 9:20~10:50 熱応力問題の数理・数値解析法 厳しい使用温度環境の下で,機械構造物や機器等に生じる熱応力・熱変形に対して,最初に,初歩的な一次元問題の数理解析法を解説する.次に,有限要素法による熱応力問題の数値解析法を解説し,複合材料に関する解析事例を紹介する. 大阪工業大学
工学部
上辻靖智
11:10~12:40 高温構造材料の熱疲労破損 高温構造材料の破損現象は種々あるが,その典型的な例は,熱応力が何らかの形で関与して破損に至らしめる熱疲労(熱機械的疲労)破損である.本講習では,熱疲労現象に関連した周辺情報を最初に講述したのち,熱疲労寿命評価や余寿命評価手法について概説する.あわせて,部材内温度勾配(分布)が顕著な場合に誘発される熱疲労破損を考える際の留意点についても紹介する. 新潟工科大学
工学部
岡崎正和
 
13:40~15:10 高温機器のクリープ・疲労寿命評価手法 火力・化学・原子力プラントなどの構造物は高温で使用されるため,クリープ損傷や応力の繰返しによる疲労損傷およびそれらの相互作用(クリープ疲労)による損傷を生じる場合がある.そのため設計においてそれらを防止するための評価が重要となる.これら高温機器の寿命評価手法例や損傷事例について紹介する. 三菱重工業(株)
総合研究所
唐戸孝典
15:30~17:00 実構造物の溶接変形および残留応力予測を目的とした解析法 溶接構造物の製作において溶接変形や残留応力は不可避であり,これらを低減するためには予測とこれに基づく制御が必要である.しかし,溶接に伴う力学現象は,非定常,非線形問題であり,有限要素法を用いた解析には膨大な計算時間を要する.そこで,実構造物を対象とした実用的変形予測法の現状と展望について述べる. 大阪大学
接合科学研究所
村川英一
第2日目:10月24日(木)
 9:20~10:50 電子実装部における熱応力の予測,測定と破壊の評価手法 電子実装部は,熱膨張係数の違う金属,半導体,樹脂,セラミックスといった異種材料が接合されているため,熱応力による破損の予測と防止が非常に重要である.電子実装部の熱応力の解析方法,測定方法,破壊防止設計手法について紹介する. 鹿児島大学
学術研究院理工学域工学系
池田徹
11:10~12:40 高温機器の熱応力による損傷評価実例 高温機器の健全性評価では熱応力や残留応力の評価が重要である.高温機器の設計法の特徴や最近の傾向,適用例等を紹介するとともに,高温ゲージを用いた応力計測例,溶接部の残留応力計測とその評価例を紹介する.さらに破壊力学によるクリープ疲労き裂進展予測法の現状についても紹介する. 川崎重工業(株)
技術研究所
松下陽亮
 
13:40~15:10 熱・力学負荷によるコーティングの界面剥離の定量的評価と寿命予測技術 各種コーティングに対して適用できる界面の耐剥離特性の定量的な評価方法について,現在の問題点と原理,具体的方法を紹介する.特に,定量的評価や寿命予測に破壊力学的手法を適用した界面剥離エネルギーの測定技術,残留応力の測定,残留応力測定を用いたコーティング層剥離の検出などを利用するための個別技術についても紹介する.具体例については,実用上重要な高温用セラミックス熱遮蔽コーティング(TBC)やセラミックス材料に用いられている耐環境コーティング(EBC)のコーティングの場合について説明する. 東京工科大学
香川豊
15:30~17:00 熱処理プロセスでの熱・応力・変形解析と残留応力の評価 熱処理時は,温度変化に伴い熱応力が発生する.また,金属の相変態に伴う膨張・収縮や変態塑性などの現象が生じる.これらについて説明するとともに,汎用有限要素法へ組み込む手法について紹介する.また熱処理品に発生する残留応力の評価について,いくつかの実例を交えて紹介する. ヤンマーホールディングス(株)
技術本部
岡正徳
 
定 員 100名
申込締切 2024年10月16日(水) 
聴講料
(税込)
正員  30,000円(学生員 10,000円)
会員外 50,000円(会員外学生 15,000円)

※学生員から正員資格へ移行された方は,卒業後3年間,学生員価格で参加可能です.申込フォームのチケット種別は「正員(学生員から正員への継続特典対象者)」を選択し,通信欄に卒業年と卒業された学校名をご入力ください.
※協賛団体会員の方は本会会員と同様にお取り扱いいたします.
※「若手会員のための資格継続キャンペーン」:
 講習会に参加された40歳未満の正員を対象に翌年の会費を全額免除致します.
 条件等詳細は,以下URLをご確認ください.
   https://www.jsme.or.jp/member/member-service/wakatecp2023/
申込方法 Peatix(ピーティックス)にて受付いたします.
Peatixの導入について(https://www.jsme.or.jp/event-peatix/ )に記載の注意事項を予めご一読の上,下記よりお一人ずつ個人単位でお申込みください.
   https://jsmekansai393.peatix.com

■参加費については,10月16日(水)までに決済をお願いいたします.ご入金が確認出来た方には,詳細を記載した受講票およびテキストを,お申込時のご登録住所に郵送いたします.
■決済はクレジットカード,コンビニ/ATMが選択可能ですが,コンビニ/ATMでのお支払いの際は,
1件あたり220円(税込)の手数料をご負担いただきます.
※コンビニ/ATMでのお支払いは,申込締切日の1日前に締め切られます.
■原則として,決済後はキャンセルのお申し出がありましても返金できませんので何卒ご了承ください.
お申込の際の注意事項 ■本講習会は,Webexを利用してオンラインで開催致します.
■お申込1名につき視聴は1名に限ります.
■遠隔セミナー参加のための技術的なサポートはできませんので,ご了承ください.
■参加者による,セミナーの静止画/動画撮影,録音は禁止です.「レコーディング」ボタンで録音することは法律で禁止されています.
■当日発表の音声,スライドの著作権は発表者に帰属します.
■受講者が利用する接続端末,回線のトラブルで受講に支障をきたした場合には,本会では責任を負いかねます.
■必要なもの
・視聴用のパソコン *必須
・イヤホンまたはスピーカー(PCに内蔵されているもので構いません) *必須
・マイク(質問をする際に必要となります)
・有線または無線ブロードバンドのインターネット接続 *必須
■事前にWebexの動作確認をした上でご参加ください.
■Webexの事前テスト方法 以下から各自でご確認下さい.
   https://www.webex.com/ja/test-meeting.html
その他 お申込の際にご提供いただいた個人情報は,当該行事の運営業務のために利用するほか,当支部が主催する講習会・セミナーのご案内のために利用させていただきます.今後のご案内が不要の場合はお知らせください.
主催・
問合せ先
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   〒550-0004 大阪市西区靱本町1-8-4 大阪科学技術センタービル内
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