日本機械学会関西支部 | 2011.3.9公開 |
協 賛 | 精密工学会関西支部,日本航空宇宙学会関西支部,日本材料学会関西支部,日本建築学会近畿支部,土木学会関西支部,自動車技術会関西支部,日本フルードパワーシステム学会,日本ロボット学会,日本ガスタービン学会,日本船舶海洋工学会関西支部,日本騒音制御工学会,日本マリンエンジニアリング学会,農業機械学会,電気学会,ターボ機械協会,日本自動車工業会,日本工作機械工業会,日本工作機器工業会,京都工業会,兵庫工業会,奈良工業会,滋賀経済産業協会,大阪科学技術センター,日本技術士会近畿支部 | |||||||
日 時 |
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会 場 | 大阪科学技術センター 8階中ホール [大阪市西区靱本町1-8-4/(06)6443-5324(代)/地下鉄四つ橋線「本町」駅下車,28号出口より北へ徒歩3分.または地下鉄御堂筋線「本町」駅下車,2号出口より西へ徒歩7分.靭(うつぼ)公園の北東角] |
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趣 旨 | 近年ますます複雑化する機械装置や構造物の構造挙動を精度良く把握する手法として,構造・強度設計に係わる数値シミュレーション技術が設計合理化や期間短縮に大きく貢献しています.本講習会ではこの構造・強度設計に役立つ数値シミュレーション技術を基礎から分かり易く解説するとともに,各産業界における適用例を具体的に説明します.これからシミュレーション技術を身につけようとされる方はもとより,既にある程度シミュレーション技術をお持ちの方にとっても他分野での適用例など本講習会は大いに参考になると思われます.また,最新の数値シミュレーション技術の一例をデモにて紹介します. | |||||||
題目・内容・講師 | ||||||||
時間 | 題目 | 内容 | 講師 | |||||
第1日目:5月19日(木) | ||||||||
9:30~11:30 | 数値シミュレーションの基礎と設計への適用 | 設計分野で広く用いられている有限要素法の解析技術は飛躍的な進歩を遂げ,その結果市販の汎用構造解析プログラムを用いてあらゆる問題が解ける状況となっている.しかしながら,実際に解析を実施した場合,必ずしも望むような解が得られないことがある.その原因としては,不適切なモデリング,境界条件の設定等が考えられる.ここでは,実際に数値シミュレーションを実施する場合に有用と考えられる基礎知識を整理し,さらに解析を成功するためのヒントとなるような実例を示すことによって,解析技術向上の一助とすることを目的としている. | 福岡 俊道(神戸大学大学院 海事科学研究科) | |||||
11:40~12:40 | 数値シミュレーションの重工製品設計への応用 | 数値シミュレーション結果は,様々な仮定のもとに導き出される近似解であり,信頼のおけるシミュレーション結果を得るためには実験との組み合わせが必要な場合が多い.また,その結果をそのまま用いて設計として必要な評価を行うことはできない場合が多い.設計上で必要なさまざまな強度評価手法(疲労強度,動的強度など)とその適用方法について,川崎重工(株)における事例をもとに説明する. | 西川 弘泰(川崎重工業(株) 技術研究所) | |||||
13:40~14:40 | トライボロジーの数値計算プログラムTED/CPAの計算手法とその応用 | TED/CPAは,機械部品が互いに接触する場合に,接触面形状,圧力分布,油膜厚さ,内部の応力,ひずみ,変位等を計算するツールである.計算対象は,転がり軸受け,歯車,カム,等速ジョイント,車輪とレール,各種ロール,ジャーナル軸受,平板滑り軸受け,ピストンリング等幅広い.まず計算手法として,境界要素法,マルチレベル法,差分法,コントロールボリューム法,弾塑性有限要素法等の概念を説明する.そして応用として,油膜厚さがわずか10nmしかない重荷重の計算,ピストンリング表面テクスチャによる燃費の改善,弾塑性有限要素法による転がり接触の計算等の計算例を紹介する. | 栫井 邦彦((株)トライボロジー解析技術研究所) | |||||
14:50~15:50 | 数値シミュレーションの電機製品設計への応用 | 近年,開発・設計期間の短縮が求められるとともに,製品の信頼性向上が重要視されている.そこで,数値シミュレーションや最適設計が適用されつつあるが,電機製品設計においては,個々の製品が多機能であり,評価する項目が多いこと,製品が多品種であるために,品種当たりの開発費や人件費が限られていることや開発期間が短いことなどの課題がある.本講演では,これらの課題を述べるとともに,数値シミュレーションや最適設計を有効活用するための方法案および適用事例を紹介する. | 坂本 博夫(三菱電機(株) 先端技術総合研究所) | |||||
16:00~17:00 | 超弾性体のモデル化と流体構造連成の適用事例 | ゴム材料を数値モデル化する超弾性体を有限要素法で取り扱うために,様々なひずみエネルギー関数が用意されている.本講演では,それらの違いを整理し,材料物性値の適正な同定方法について解説する.また,近年では実際の物理現象を解明するために,複数の工学分野を融合したマルチフィジックスを対象としたシミュレーションが要求されている.本講演では,汎用熱流体解析ソフトSTAR-CCM+と汎用構造解析ソフトAbaqusとの流体構造連成解析について紹介する.. | 石川 覚志((株)シーディー・アダプコ・ジャパン インテグレーション技術事業部) | |||||
第2日目:5月20日(金) | ||||||||
9:30~10:10 | LS-DYNAにおけるメッシュフリー法の概要と応用 | 近年,計算工学の分野で注目されている研究にメッシュフリー法がある.この手法は,FEMに代表される連続体の離散化や物理量の近似において,メッシュを使わない解析手法の総称であり,ラグランジェ型FEMが不得意とする,要素が大きく歪むような大変形問題や材料が分離するような破壊問題などで,今後,その応用が期待される手法である.汎用FEMプログラムLS-DYNAでは,このメッシュフリー法として,SPHとEFG更にX-FEMが導入されている.本講演では,これらの手法について,FEMとの比較を通じた解説と最新の機能紹介に加え,LS-DYNAによる適用事例について紹介する. | 津田 徹(伊藤忠テクノソリューションズ(株) 科学システム事業部) | |||||
10:20~11:00 | スポット溶接部破断を考慮した自動車部材の衝突性能評価 | 抵抗スポット溶接で組み立てた自動車部材は,衝突変形中に溶接部破断によるエネルギー吸収性能の低下を招くことがある.そのため,溶接部破断を予測して部材性能を適正に評価し,更に破断防止策を検討できる技術が求められている.これに応えるため,実験データに基づいた高精度な破断基準(破断の判定値)と精緻な材料特性データを用いて破断予測のFEM解析モデルを開発した.本講演では,本解析モデルの特徴とこれを活用した自動車部材の衝突性能評価の事例を紹介する. | 上田 秀樹(住友金属工業(株) 総合技術研究所) | |||||
11:10~11:50 | ANSYSによる連成解析事例の紹介 | 材料力学,伝熱工学,電磁気学のように分野毎に物理現象を区分することができる.しかし実際は,それぞれの場が相互に影響を与え合い物理現象は成り立っているものである.数値解析シミュレーションもより精度良い解を求めるためにそれぞれの場の連成解析が必要となる.本セッションでは,圧電アクチュエータ,静電ミラー,溶接など様々な連成解析事例を紹介する. | 喜多雅子(サイバネットシステム(株) メカニカルCAE事業部) | |||||
12:00~12:30 | 解説付きデモ展示 | (サイバネットシステム(株)) | ||||||
13:30~14:30 | 大規模構造解析の現状と今後 | コンピュータ環境の進歩は速い.クラスタ環境はあっという間にマルチコアに席巻されてしまった.2012年には次世代スパコン「京」も運用を開始する.計算力学も日進月歩だが,このような中での新しい並列構造解析の現状を概観し,今後の展開を考える. | 秋葉 博((株)アライドエンジニアリング) | |||||
14:40~15:40 | 舶用大型2サイクルディーゼル機関の開発動向と手法について | 三菱重工業(株)で開発・設計・生産を行っている三菱UE機関は,その誕生から半世紀以上の歴史を持つ.近年では従来にも増して,機関の高信頼性,高性能,高出力化が要求される一方で,船舶に対する環境規制が強化されている.この様な市場ニーズへ対応した機関の開発動向とそれらを効率的に実現する為の開発手法について,数値シミュレーションならびに実験の適用とその結果を説明する.また,対環境性能を非常に高めた電子制御機関(Eco-Engine)についても紹介する. | 渡辺 啓(三菱重工業(株) 神戸造船所) | |||||
15:50~16:50 | キャスク(使用済み核燃料輸送容器)の衝撃解析 | 原子力発電所で発生する使用済み核燃料を輸送するための容器(キャスク)は,タイプによっては100tを超える重量を有しており,輸送時の安全性を確保するために衝撃を吸収する緩衝体が設置されている.信頼性の高いキャスク本体および緩衝体を設計するためにシミュレーションが有効なツールとして用いられている.ここでは,数値シミュレーションの構造・強度設計への適用事例としてキャスクの落下衝撃解析を紹介する.精度の良い解析を進める上での留意点を紹介しつつ,落下試験のシミュレーション方法を実験結果との比較も含めて説明する.. | 岡田 潤(Hitz日立造船(株) 技術研究所) | |||||
定 員 | 100名 | |||||||
申込締切 | 2011年5月12日(木)(定員に余裕があれば,2日前まで申込を受け付けます) | |||||||
聴講料 |
〔2日間の参加の場合〕 |
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教材のみ | ※今回は教材の販売はございません. | |||||||
申込方法 | 受付を終了しました. 郵送,FAXまたはE-mailの場合は「関西支部第313回講習会申込」と題記し,(1)氏名・会員資格,(2)勤務先・所属部課名・住所,(3)通信先,(4)所属学協会名,(5)送金方法・送金額(内訳)・送金予定日および請求書の要・不要,(6)1日のみ参加の場合は参加日を明記のうえ,関西支部宛お申し込み下さい.聴講料は後日送付する請求書に記載の銀行口座または郵便振替口座宛ご送金下さい.現金書留または当日支払いも受け付けます. |
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申込先 | 日本機械学会関西支部 〒550-0004 大阪市西区靱本町1-8-4 大阪科学技術センタービル内 TEL:06-6443-2073 FAX:06-6443-6049 E-mail:jsme@soleil.ocn.ne.jp |
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その他 |
(1)申し込み受付後,聴講券をお送りしますので両日とも必ずご持参下さい. (2)協賛学協会員の方も本会会員と同様にお取り扱い致します. (3)受講をキャンセルされる場合は2日前までにご連絡願います.2日前までにご連絡のない場合は聴講料をお支払いいただきます. (4)CPDポイント登録致しますので機械学会会員(個人)の方は必ず会員証カードをご持参下さい. ※講習会の申し込みに際しお届けいただいた個人情報は,聴講券の送付,当支部からの連絡にのみ使用させていただきます. |